愛してるっ
愁二の家から10メートルくらいのところにある、もう誰も住んでない家。
よく見ると、昔パーマやさんだった建物。
ここが、あたしたちの待ち合わせ場所だった。
――――――ガチャ…チャリンチャリン…
愁二が出て来た。
耳をすますと聞こえる、ドアの音と、ドアにつけられた鈴の音。
あたしは建物の陰に隠れていた。
『わっ…!!』
「…ゎっ…びっくりしたぁ…」
『へへ…お誕生日おめでとう』
ミサンガを手渡して、シャーペンは愁二のリュックに入れることにした。
「初めて言われた」
『えー??ママさんとかは??』
「別に普通」
『悲しいなぁ…』
「いーよ別に。玲にゆってもらえたし」
『いっぱいゆったげる。来年も再来年も』
「よろしく」
愁二は笑った。
あたしだって…
愁二を笑わせることが出来る…
それがうれしかった