むかつくアイツっ!

どのくらい遊んでただろう。
結構疲れた。

ベンチを見ると国枝はそこにはいなかった。
さっきまではいたのに。

「あれ?国枝は?」

「え…、伊代ちゃん!」

佳奈は不安そうに国枝の名前を呼ぶ。

「伊代ちゃんっ!伊代ちゃーん。…伊代ちゃんがいない…。」

佳奈は半泣きな状態。

「伊代ちゃん佳奈がいい子にしてなかったから怒っちゃったのかな…公園ちょっとだけよっていってたのに…ぐすっ」

遂にぽろぽろと佳奈の目から涙が溢れる。
どうしよう…困った


「佳奈、どうしたの?」

不意に後から声が聞こえた。

「い゛よ゛ぢゃーん」

佳奈が勢いよく国枝に抱き着いた。
国枝は少し心配そうに頭を撫でる。

「どうしたの?」

「伊代ちゃんいなかったから怒っちゃったのかと思った……っ。」

「ごめんね。怒ったりなんかしないよ。」
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