あいことば


駿は寝ると言ったものの、電気を消そうともしないし、ベッドの下に座ったままだった。


あたしが言いたいことが分かったのか、駿が言った。




「お前、怖いんだろ?

お前が寝るまで電気はつけとく。


あと、1人じゃねれねぇだろうからここに座っとく。」



駿はおだやかな笑みを浮かべた。


駿のその表情に、あたしは思わず顔が赤くなった。




「…ありがと。

でも、寝顔は見ないでね。」



「おー。」


あたしはそれだけいうと、あっというまに眠りについた。


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