あいことば
…だれを期待してた?
今なら分かる、その答え。
あたし、意外にもこんなに駿のこと好きだったんだ。
そんなことを考えていたあたしは、亮ちゃんの声で現実に引き戻された。
「…あのさ、しん。
いきなりだけど…返事決まった。」
「………うん。」
あたしは、手に汗がにじむのを感じた。
いざ本人を目の前にすると、返事を口に出すのをためらってしまう。
そんなあたしを気遣ってか、亮ちゃんは何も言わずに無言であたしの横を歩いていた。