あいことば
「あっ、駿!?」
あたしの家から出てきたのは駿だった。
ちらりとあたしと萩くんに目をやる。
まるで、邪魔だとでも言うように。
…ここ、あたしの家なんだけどな。。。
そう思いながらも、駿の視線が痛いので早く話を聞くことにした。
「ゴメン、最後の方聞こえなかった!
もう一回言ってくれる?」
あたしがそう言うと、萩くんが駿の方をちらりと見た。
「オレのことはおかまいなく。」
萩くんの視線に気づいたのか、駿がそう言って興味なさげに玄関によりかかった。