ダブルスウィッチ
それでも彼の指はそこを探り当てて、クイッと第二関節を折り曲げた。


「やっ……」


ビクンと体が跳ねた。


待ちわびていたかのようなそこは、触れられたことであとからあとから溢れてくる。


「こんなに濡らして

さっきしたばかりなのに
えみりの体はいやらしいな?」


上半身は起こしたままでの愛撫は、いつもと違ってえみりを興奮させる。


一糸纏わぬ自分を、きちんと身なりを整えた彼が触れているという状況は、淫靡な雰囲気を醸し出していた。


「仕方ないな?

このままじゃ辛いだろう?

イカせてあげるから」


そう言った途端に、指の動きが速度を増して、親指は一番敏感な部分を捉える。


同時に弄られて、えみりははしたなくも矯声をあげた。


ビクンビクンと体が痙攣しガクンと脱力すると、えみりはそのまま起こしていた半身をベッドに沈めた。


イッたんだということは一目瞭然だった。


指が引き抜かれもう一度優しくキスをすると、彼はゆっくり遠退いていく。


「このまま眠っていきなさい」


そう言って彼はえみりの視界からいなくなった。


衣擦れの音が、落ちていく意識の中でえみりの耳に届いた。


あぁ……帰っちゃうんだと、閉じた目蓋と一緒に一筋だけ涙が流れたことに気づかないまま、えみりは深い眠りについた。


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