キュンキュンキューン!
オレのプライドはっ!
A:「オレってサア、男なんだよね」
 今さらである。ここはトワイニングブルー学園。男子校だ。女子はいない。
A:「おまえな! 行為に及ぶ前に、オレにその気があるのか確かめろよ!」
B:「今さら怖気づいても遅いよ。バカだねえ。ボクたち、とっくに共犯だよ」
A:「今さら言うなよ! 愛してるって、どういう意味だよ?」
B:「君に関してはボクはもう、とっくにどうかしている。その手をどけてくれないか? うっかり、またキスしちゃうよ?」
A:「そういう強引なとこ、迷惑だぞ。オレは……どっちでもいいけど……」
B:「受け入れろとは言わない。身構えるな。襲っちまうだろ」
A:「だからオレ、男なんだよね?」

A:「何だこの台本!」

B:「知らないの? ビーエルっていうらしいぜ」
A:「オレのプライドは……?」

B:「君もリスキーな会話に参加してみないか?」
(きらりと歯を光らせて、営業スマイル)
A:「どっち向いていってんだよ」
B:「いやー、タイトルがタイトルだし、聞きたい人は聴きたいんじゃないかなって」
A:「あとで千円な」
B:「君のプライド安いな」
A:「プラス二千円」
B:「実に良心的だけど、お金にプライドを換算するのよくないよ」
A:「五千円よこせ、このヤロウ」
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