イケメンSPに守られることになったんですが。
「……いやです」
断ると、リョウさんは壁に付けていた片手で、うつむきかけた私のあごを捉える。
「そんなに死にたいのかよ?」
そんなわけない。
本当は……怖くて仕方がないよ。
死にたくなんかない。
もうちょっと、長生きしたいよ。
みんなが優しくしてくれて、リアルも捨てたもんじゃないって、わかったから。
でも、素直な気持ちは言葉にならなくて……。
「……他に、言うこと、あるんじゃないですか」
「……あぁ……?」
余計に、リョウさんの眉間のシワを濃くしてしまう。
「……リョウさん、私に、ウソついたじゃないですか。
亮司さんが……リョウさんと、根っこは同じだから大丈夫だって」
「……それは……」
「翌朝見事にふられた私の気持ち……わかりますか?
天国から地獄って、ああいうことを言うんだと実感しました」
話すうちに、声が震える。
本当はこんなこと、言いたくない。
明日死ぬかもしれないなら、今日はたくさん『好き』とか、『ありがとう』を伝えたいのに……。
どうしてこんなときまで、つまらない意地をはってしまうんだろう。