イケメンSPに守られることになったんですが。


亮司さんはそう怒鳴ると、和也の懐に突っ込んだ。


ドンと体当たりされて、和也は後ろにいた幹部の男たちの間に倒れる。



「麻耶っ!今だ、走れっ!!」



言い終わらないうちに、後ろの幹部のピストルが亮司さんを狙う。


大きな銃声がして、下っ端たちのざわめきが沸きあがった。


このままじゃ、警察も自分たちも、誰の命もどうなるかわからない。


それに、捕まるのは御免だ。


そう言う声があちこちから聞こえ、あっという間にその場は大混乱。


我先にこの山荘から抜け出そうと、下っ端が動き出す。




「静かにしろ!」



──バアンッ!!


幹部のひとりが天井に向かって撃つ。


古い天井に大きな穴が開き、ぱらぱらとその残骸が頭の上に降ってきた。


しかしその銃声はもう、下っ端を静めることはできず、ますます混乱させ逃げ惑わせる結果となった。


幹部は彼らを追い、発砲し、足を止めようとするのに忙しくなる。



「亮司さん……!」



この混乱の中なら、一緒に逃げられるかもしれない。


そう思って彼の方を見ると……。


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