俺様orクール?幼なじみのお姫様♥
スタスタと横を通り過ぎようとすると…。
「ほんと気強えよな」
「な……っによ!!」
後ろから片腕であたしを自分の方に引き寄せる。
抱きかかえられるように腕に収められて、「離してよっ!」と叫んだ。
「…いや、俺はおまえが一人で行こうが別にいいんだけど。
後ろ乗らなくて間に合うの?」
翼は涼しい顔で、自転車を指さす。
「…あ」
しまったっ!
昨日雨だったから、自転車学校に置いてきて…
あたしの青ざめた顔をしたのに気づいたのか、翼がニヤリと笑う。
「そっか~。不良な姫ちゃんは遅刻もOKだもんな~」
ふ、不良!?!?
思わず顔を上げる。