地方見聞録~人魚伝説譚~
難破した船に乗せられていたとされる子供の死体は、今日までで三人。
まだいたであろうが、発見されずにいる。発見されたものは皆で埋葬したがどうもやりきれない。
「ずいぶん懐かれたね」
「少々相手をしていただけだ」
多少の手伝いをしているが、ヨウは村の男たちのように猟に出ることはない。
そうなると村の中ではヨウは子供たちの遊び相手の標的になるのだ。
干すための紐に、衣服をかけていく。
それをヨウは「手伝う」といい隣に並んだ。並ぶと頭一つ分ほどヨウは身長がある。やや高く張られた紐に干すため、背伸び気味の私に、ヨウは僅かに笑った。