わたくし、政略結婚いたします!?
読み終わった瞬間、すごく懐かしい気持ちになった。
懐かしくて、あったかくて、優しい気持ち。
そういえば。
ずっと好きだったと、いつだったかレナルドが言ってくれたことを思い出す。
ずっと、って。
……本当に、ずっと……?
「……っ!」
私は、手紙をキュッと胸の前で握りしめて、駆け出した。
「レナルド!!」
勢いよく寝室のドアを開けると、びっくりしたようにこちらを見るレナルドがいた。
力のままにドアを閉めて、ずんずんとレナルドに近づいていく。
「なんだよ、どうした?」
びっくりしたように目を瞠るレナルドに、私は部屋に飛び込んだ勢いそのままに抱きついた。