わたくし、政略結婚いたします!?
「明日のパーティーは14歳になられるクレア王女の社交界デビューの場でもある。多くの貴族が集まるし、もちろん注目もされる。失敗は許されない」
「なによ、それ…」
「話はそれだけだ。レッスンに戻っていいぞ」
もう用はないとでも言いたげに、レナルドは私に背を向けた。
「待ってよ!無理だって言ってるでしょ!?」
「無理?お前にそんなことを言う権利があるのか?」
「……っ!」
気付けば、強く握りしめていた拳。
爪が皮膚に食い込む。
「……私が失敗して、恥をかくのはあなただわ」
「そうだな?だから今日中に修得しろと言っている」