野良猫の飼い馴らし方。
あっという間に、5人の目が変わる。
「君、ほんとに昨日の子ぉ~?」
「昨日の奴のほーが可愛くね?」
…すいませんね!同一人物で!
そんなことを思いつつも、この場を切り抜けられそうな雰囲気に安心。
このままなら、絶対"似てる"で終わらせられるはずだ。
黙り込んでいれば、勝手に話が進むと思ったあたしは、俯いて様子を伺うことに。
なんだかんだ言い争っていたが、どうやら途中でめんどくさくなったらしい。
「1年さー。ここ、俺らのテリトリー。分かったら早く出てけ?」
5人のうちの1人、チャラそうな人がそう言った。
これは…完璧にチャンス!
ここで逃げ切れば…。