Secret~アイドルに恋をして~
「…何度も会ううちに、昴さんを好きになりました。ごめんなさい…ママとの事は認められません」
「桜…」
ポツリと私の名前を呟いた昴さんは、優しく抱き締め唇を塞いだ。
「いつの間にか、俺も桜に惹かれてた…」
重なった唇は次第に熱を増し、私達はそのまま一つに繋がった。
昴さんの腕の中は居心地が良く、幸せに包まれる。
けど、其れにはすがれない。
昴さんはママの恋人で、私にも彼氏が居る。
今回の事は忘れよう。
だけど私の中から昴さんが消える事は無かった。
彼とはギクシャクし、ママとの会話も殆ど無い。
昴さんからの連絡も、敢えて無視し続けた。
これ以上好きになって、ママを苦しめたくない。