病人鬼ごっこ 〜taltnt達の運命〜
病人
アラームで私は起きた。強烈な眠気。あぁ、また優つな一日がきた。時間は朝の2時30分、私は起きた。暗くて狭い5畳ほどの窓一つ無い部屋。その中に8人ほどの人がぎゅうぎゅう詰めに入れられている。スペースのないので、座って寝る毎日。私は赤崎 穂坂。23歳だ。ココは病院だ。名前は金沢病院。しかし、ここは噂でもひどい、虐待病院だ。お金を払えない人は病人でも働かされる。私もその一人だ。むーん。とした暑い部屋。頑張って立ち上がり、ドアを開けて、私は階段を降りた。小さな食堂。無造作に並んでいるいつものマズイあじのない缶詰めをあけて食べた。そして、ずっと前からある、雨水を飲み、仕事場に行った。ここも、狭く、むーんとしていて、暑い。いつもの仕事を始めた。今の時刻は3時。もうみんな仕事をしている、作業を始めた。作業は硬い木に釘を打ち込んでいく。だが硬いのでけっこう力を入れないと刺さらない。なので、手がすごく疲れる。でもやらなくてはいけない。自分の為に。死なない為に。働かなくてはならない。しかし、普通の人とは違う。働かないと食べて生けない。ではなく、働かないとすぐに殺されるのだ。だからみんな必死。  この病院には特別治療室がある。仕事に遅れたり、倒れたりすると連れてかれる。聞こえはいいが、ここに入ったら最後、全く相手にされなくて、餓死するのが普通。だからみんな入りたくない。その為に働く。でも、いつも一人位連れてかれるのがふつう。今日も多分誰か連れてかれる。それが自分じゃないと良いけど。でも私達はいつも倒れる寸前。誰がたおれたって不思議じゃない。そんな状態。黙々と作業を続ける病人達。何を考えているのだろう。私はいつも病気が治って幸せになる事を考えている。昔は色々と夢があったが自由を奪われた私達には夢なんてない。虚しくなるだけ。頑張ったって無理だと思っていた。あの日までは。
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