恋愛偏食
私は、
何度もごめんね。ごめんね。と謝った。

こんな事言うつもりじゃなかったのに。
こんな事するつもりじゃなかったのに。
最低だね。
困らせて。
明日も仕事なのに。電車なくなっちゃったね・・・

と。

拓は、
いいよ。
俺が悪いんだし。
明日仕事早いから始発で帰らないといけないけどいい?

と。

私は頷いた。


ベッドに横になりながら唇を重ね体を重ねながら
私は涙した。

涙の意味はよくわからない。
悲しいわけじゃない。

でも嬉しいという感情は100%ないだろう。

涙を見ながら拓は、どうした?どうして泣いてるの?

私はわからないわからない。
と。

拓は、とうとう
もうどうして欲しいかわからない。
俺にどうしろっていうの?

と。

いいながら私の中に入ってきた。

避妊具も付けずに・・・


こんな乱暴な拓は未だかつて見たことがない。


後にも先にも
避妊具をつけずに体を重ねる事はこの日が最初で最後だった。


まだ暗い中、お互い殆ど口をきかないまま駅に向かった。


この日の光景は忘れられない。。。






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