ありがとババア
普通に歩いたら30秒もかからない距離の小さな病院に

15分かかって、やっと着いた。


入り口の自動ドアを開けると

「あら!どうしたの?遠藤のおばあちゃん!」

受付のお姉さんが駆け寄ってくる。


「えっと、ここからちょっと向こうの道で、おばあちゃんが腰を抜かしちゃって…」

「ええ?そうだったの!」


おばあちゃんをお姉さんに預けて

ダラダラと流れる汗を拭くアタシ。


「あなた、お孫さん?」

お姉さんに訊かれて、首をブンブン横に振る。
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