薇姫/獣帝
「……琉稀」
ふわりと暖かく湿った空気を素肌に感じる。
閉じていた目を開けて上に目だけ向けた。
「……琉稀、寝よう」
『私お風呂入ってないんだけど』
「……………寝よう」
紘の目は暗く、光は弱々しく瞳の底で存在を放っていた。
紘の目が暗くなってしまったのはいつだった?
紘の口数が極端に減ったのはいつだった?
紘の心が深く傷つけられたのはいつだった?
紘が私に“執着”と言う“愛情”を抱き始めたのは、
い つ だ っ た ?