たった一つのお願い
祐司が場所を変えようと言うので、一階にある喫茶店へ行くことにした。
「やっぱり嫉妬した?」
席に着くなり開口一番、奴は言った。
俺と祐司はコーヒーをそれぞれ頼む。
「あぁ。羨ましいと思ったよ」
俺には無いものだったから。
「そっか。まぁ、頑張れよ」
「俺の応援をして良いのか?」
春陽ちゃんの幸せを望なら俺は厄介払いされるべきだと思うが。
「んー…あの彼氏君も悪くないし、良い子だけど春ちゃんにはお前がお似合いだなーと思って」
「は?何だそれは」
意味が分からない。