たった一つのお願い


祐司が場所を変えようと言うので、一階にある喫茶店へ行くことにした。




「やっぱり嫉妬した?」




席に着くなり開口一番、奴は言った。


俺と祐司はコーヒーをそれぞれ頼む。




「あぁ。羨ましいと思ったよ」




俺には無いものだったから。




「そっか。まぁ、頑張れよ」



「俺の応援をして良いのか?」




春陽ちゃんの幸せを望なら俺は厄介払いされるべきだと思うが。




「んー…あの彼氏君も悪くないし、良い子だけど春ちゃんにはお前がお似合いだなーと思って」



「は?何だそれは」




意味が分からない。
< 43 / 264 >

この作品をシェア

pagetop