人な私と機械な君と
 私はその後茶道部へと行って掃除を済ませた。私が茶道室へと行った時にはもう殆ど掃除が終わっていて、 私の役目は茶道具を元の場所に戻すだけとなっていた。帰りのルートは近道をすることをせず普通の正規ルートで昇降口へと向かった。私は靴を履き替えながら非常階段であった事を思い出す・・・・_。

_「俺は、アンタのことを・・・好きじゃない・・・・・___。」

そして彼と目が合った時の事を思い出す__。彼の目には何も写ってはいなかった・・・・__。

彼は人ではない、かぁ~~~~。何で私そんなことを思ってしまったんだろう・・・・・。

桜の並木道を1人で歩きながら何故彼が機械な人間だと思ってしまったのかを考える・・・・__。私の頭は考えれば考えるほどグチャグチャになっていく。グチャグチャなのは私のヘアスタイルだけで十分だ(自虐ネタ)!今の私の気分は真昼間の今ではなく、黄昏(たそがれ)時の夕方気分となっていた__。

振られた人・・・。まだいるのかな・・・・。

そう考えると私の方まで何だか憂鬱になってしまう・・・__。

ダメだダメだ!今から皆と一緒にマイケルバーガーを食べるっていうのに、こんな暗そうな私が行ったら台無しになってしまう。え、笑顔、笑顔・・・。

暗い雰囲気のままニヘラ~と笑っては見たものの、危ない人みたいになっていたらしく、回りにいる下校生徒達に一斉に距離を置かれた。私は並木道が続くまで何度も自然な笑顔に挑戦していった__。

 並木道を過ぎるとすぐにマイケルバーガーショップに着いてしまう_。

私はというと顔が二ヘラ顔のまま戻らなくなっていた・・・・。

う、ど、どどど、どうしよう・・・。か、顔が戻らなくなってしまったぁぁぁぁぁぁ!

道行く人が私の回りを避けて通っていく。このままマイケルバーガーショップ前にいても営業妨害になるばかり・・・。仕方ないので入ることになってしまったが一つの光景が目に入った途端、危険な笑が解けた。その光景とは______。

は、林くんが・・・、ま、マイケルバーガーの山の中で、息絶えている・・・・・!!!!

私は変な汗がだーと雪崩のように落ちていく。状況説明、林くんがマイケルバーガーの山の中に頭を突っ込んで息絶えている___以上。回りの皆は私より暗い雰囲気を作り出しているが、その中のちぃちゃんだけが清々しい空気を出して万遍な笑をこぼしている。果たして私はその異常な空気の中に入って行っていいものなのか・・・・。私はその中に飛び込む決心がつくまで数十秒程時間を要した____。

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