海賊王子ヒースコート
数秒、固まるランバート。
「今のって、船長?」
後ろから見ていたエリオットが確認するようにランバートに尋ねた。
「……もしそうだとして、あの頭が二つある犬はツインヘッド・ハウンド。セルディスタの軍用犬ですよ?」
「ということは、船長はセルディスタ軍に追われてるってこと?」
二人で見つめ合い、頭をひねる。
まさかセルディスタ軍がこのオグランドにいるわけ…。
「待てっ!!」
続けざまに黒いコートを着た銀髪の男性が同じ方向から走ってきた。
「あれはっ!?」
ランバートとエリオットが目を見開く。
「ギルバート・ロックウェル!?」
声を上げた瞬間、ギルバートが彼らの方を横目で見た。
「悪魔も逃げ出す」と噂される鋭い眼差しと視線がぶつかり、二人の脳内に警報が鳴り響く。
反射的に彼らは店内の仲間に叫んでいた。
「伏せろぉお!!!!!!」