荒れ球リリーバー
嗚咽が漏れそうなのを堪えて、叫んだ。


「嘘つきっっ!!」


信じて止まない言葉は、ただの嘘つきな言葉に変わった。

駆け出した私は、誠一郎を振り返る事はしない。

通り掛かったタクシーを止め、飛び乗った。

タクシーの運転手は、涙でぐしゃぐしゃ顔の私を怪訝な表情で見る。

「早く出して下さい!」

私の指示に従い、車は発進した。






今日は、7の付く日。

恋愛の神様っていないと思う。

だって。私の元へ。

ラッキーセブンは、やって来ないもの。




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