【完】I LOVE YOUが言えるまで
episode 11
朝六時少し前、美緒はトイレに行きたくて目を覚ました。
そして、頭痛に襲われる。
『あったま痛いっ!完璧二日酔いだよ…』
トイレから戻った美緒は、ソファーに座ってタバコに火をつけ、時計を見る。
『六時か…。ってかさ、私どうやって家に帰って来た?覚えてなぁーい!痛いっ!
兄ちゃんの店に行ったのは覚えてる。
そこに真理子と涼子もいたのも覚えてる。
ダメだ…、ほとんどの記憶がすっぽり抜けちゃってる…』
テーブルの上にあるメモに気づく。
「美緒さん、家の鍵を掛けてからドアポストに入れて行きます。高倉」
このメモを見て、美緒はまた頭を抱えた。
『マジ…、私あいつに送ってもらったってこと?嘘でしょう…、何でよ、あいつは昨日店には居なかったはずなのに…』