【完】I LOVE YOUが言えるまで

何も知らなければ、きっと簡単に謝ることが出来るだろう。


『このまま連絡しなければ、あいつは私のことを忘れてくれるかな?
どうしたって、あいつの気持ちには答えられないんだから…。
最低な女だよ、私は…。約束すっぽかして、他の男と一緒だったんだから。
どうしてこんなことに…』


こんなことばかり考えていると、頭がおかしくなりそうだった。


『あぁー、もう面倒くさい!
こんなこと考えてる暇があったら仕事仕事』


美緒は無理やり頭の中から二人のことを消し、仕事に戻った。


ここ一週間、美緒が仕事を終えて家に帰るのは深夜になっていた。


この日も深夜に美緒は帰宅し、携帯を見ると実家と真理子から着信が。


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