【完】I LOVE YOUが言えるまで

高倉はふと美緒に聞いてしまった…。


「美緒さん…、もしかして何かありましたか?」


『どうして?』


「前の美緒さんとは全然違うから…」


『………』


答えが返って来ないことが答えなのだと高倉は思った。


『ねっ、コンビニ寄っていい。コーヒー飲みたい』


「じゃ、俺が買って来ます」


高倉はそう言ってコンビニに入って行った。


美緒はタバコに火をつけ、さっきの高倉の質問を思い出していた。


『あの時…、原因は…』


永嶋の顔が浮かんだ


永嶋に再会して悩み、その結果、永嶋の胸に飛び込み、高倉と穏やかに話すことが出来た


また…、永嶋に振り回されている自分…


あの頃と何も変わっていない…。


「お待たせしました。はい、どうぞ」


高倉はそう言って、美緒にコーヒーを差し出し、美緒は受け取った。


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