【完】I LOVE YOUが言えるまで

『高倉、あんた本当に花火大会行かなくていいの?』と美緒はいきなり高倉に話を振る。


「はい、実は俺、人混み苦手なんで」


高倉の言葉に、三人は首を傾げた。


美緒と高倉が話をして以来、急に仲良くなり、ほぼ毎日、ここで一緒に呑んでいた。


「美緒、今年は呑む人数多いから、ビール箱で買った方がいんじゃない」


涼子はこうゆうことはとっても気が回ります


『そうだね…、箱買いしないと足りないね』


と美緒が言うと、涼子と真理子が美緒を見つめていた。


「美緒、車持ってるんだから買いに行って、冷やしておいてよ」と涼子の提案


『あぁー、残念…。車お母さんに持ってかれてるんだ』


と美緒が言うと、おとなしかった高倉の声が…。


「俺、車ありますよ」三人は一斉ににやける


「じゃあ、高倉くん、美緒と一緒に買いに行ってくれる」


「いいっすよ、俺は」


涼子の企みは分かっている。


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