【完】I LOVE YOUが言えるまで
美緒のマンションを出た高倉は、バクバクした心臓を落ち着かせていた。
「俺、落ち着けよ!ってか、ヤベー!
美緒さんと部屋で二人っきりって、絶対にヤベーよ!」
と高倉は興奮していたのです。
「友達なんて言わなきゃ良かったかな…。
考えてみたら、俺が友達なんて言ったせいで、美緒さんは全く俺を男として見てない。
だから、俺と二人っきりで居ても、何の緊張もドキドキもないんだな…。
それとも、美緒さんが男慣れしすぎてるのか?確かに美緒さんはモテるし、男関係が多いって聞いてるし…」
高倉は家に帰るまで、永遠とこんな独り言を言い続けた。
そんな高倉とは反対に、美緒は高倉のことではなく、永嶋のことを考えていた。
『永嶋さん…、どうしてるのかな…。
連絡ないと気になるんだよね…』
美緒の気持ちはやはり、永嶋に向いていた…