【完】I LOVE YOUが言えるまで

キャンプ前日の金曜日、この日は高倉の親友の川原学が退院の日。


高倉は会社に出社した後、すぐに病院に向かった。


高倉が学の病室に着くと、学の姿はなく、ベッドの上に高倉宛ての手紙があった


高倉はその手紙を掴み、慌てて病室を出た。


病院を出た高倉は、車に乗り、アクセル全開で学の家に向かった。


「バカヤロー!こんな手紙なんて残して、行っちまうつもりなのかよ。
ふざけんなよ、俺たちは親友じゃないのよ」


高倉の中には、怒りと悲しみがこみ上げる。


手紙の内容は読まなくても分かる。


きっと自分を責め、謝罪が書かれている。


「学…、お前は悪くないんだよ。
確かにお前の願いを叶えるために黒澤建設に…。でも、理由はそれだけじゃないんだ。
俺は…、変わりたかったんだ。
だから、お前が責任を感じることはないんだ、学」


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