【完】I LOVE YOUが言えるまで

美緒はきっと高倉のことが好きなのです。


でも、まだハッキリと自分では分かっていません。


分かっていることは、美緒にとって高倉が必要だと言うことです。


それだけでいいのです。


それだけで…。






『高倉行くよ』


と美緒は高倉から離れた。


「えっ、どこに行くんですか」


『真理子と涼子が待ってんでしょ』


「はい、そうでした」


美緒はさっさと歩き出した。


「美緒さん、待って下さい」


『さっさと来ないとおいてくよ』


「おいてかないでー」


美緒は新しい恋のために、愛を失った…。


でも、今は悲しくありません…。


美緒は独りじゃないから…。



「美緒さぁーん、可愛いです」


『うるさいよ』







ILOVEYOUはまだ言えそうにありません。






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