カラフル
朝香の考えていることがわかったのは、それから数日後のことだった。
ゴミ捨てに行った掃除当番の郁を待っているとき、朝香は買い物に行くからと言って、先に帰ろうとした。
完全におかしいな、と思ったの。
買い物なら一緒に行けばいい。
放課後を3人で過ごすことが当たり前のようになっているのに、なぜ1人で帰ろうとするのかがわからなかった。
でも、だいたいの予想はついていた。
きっと洋介くんと何かあったんだろうな、って。
今日の午後の休憩時間、朝香は話しかけてくる洋介くんを、あからさまに無視していたから。