彼と私の結婚式
控え室のドアの前には、正装をして花束をもった元カレの姿。
私が結婚式当日まで考えてしまう男性の、今までみたこともない姿。
外見は見違えるほど変わったけれど、心までは変わってないみたい。
照れくさいときに見せる、右斜め下に落とす視線。
彼の気持ちが読みきれなくて、
沈黙に耐えられなくて言った、
「どうして……?」
彼は、私の目を見つめながら近づいてきた。
「結婚おめでとう」
「ありがとう」
「でも、なんで?結婚式の招待状送ってないよね?」
「お前のことなら何でも知ってるんだよ!」
変わらない強気の態度に思わず笑い出しそうになる。
「俺と結婚しねーか」
嬉しい。すごく嬉しいんだけれど、なんと言えばいいか私は感情を示す言葉を知らなかった。
「やっぱり駄目か…。まぁ当たり前だよな! じゃあさ、あの男と結婚式する前に2人だけで結婚式しようぜ」
「でも…」
「なんだよ。やっぱり嫌か?」
「違う…けど…」
「もういい!やるぞ!」
控え室で2人きりの中、彼がエスコートするように肘を曲げる。
私は思わず彼に引き寄せられた。
窓際までは3メートル。一緒に歩く3メートル。
窓際についたとき、彼がそっと顔にかかっているベールを外してくれた。
静かに目を閉じたとき、今まで味わったことのないぐらい甘いキス。
溶け合って、このまま一緒に遠くへ行きたい……。
私が結婚式当日まで考えてしまう男性の、今までみたこともない姿。
外見は見違えるほど変わったけれど、心までは変わってないみたい。
照れくさいときに見せる、右斜め下に落とす視線。
彼の気持ちが読みきれなくて、
沈黙に耐えられなくて言った、
「どうして……?」
彼は、私の目を見つめながら近づいてきた。
「結婚おめでとう」
「ありがとう」
「でも、なんで?結婚式の招待状送ってないよね?」
「お前のことなら何でも知ってるんだよ!」
変わらない強気の態度に思わず笑い出しそうになる。
「俺と結婚しねーか」
嬉しい。すごく嬉しいんだけれど、なんと言えばいいか私は感情を示す言葉を知らなかった。
「やっぱり駄目か…。まぁ当たり前だよな! じゃあさ、あの男と結婚式する前に2人だけで結婚式しようぜ」
「でも…」
「なんだよ。やっぱり嫌か?」
「違う…けど…」
「もういい!やるぞ!」
控え室で2人きりの中、彼がエスコートするように肘を曲げる。
私は思わず彼に引き寄せられた。
窓際までは3メートル。一緒に歩く3メートル。
窓際についたとき、彼がそっと顔にかかっているベールを外してくれた。
静かに目を閉じたとき、今まで味わったことのないぐらい甘いキス。
溶け合って、このまま一緒に遠くへ行きたい……。
