オオカミ少年。

「何時?」

「えーっと…11時5分。」


11時、5分!?


「ちょっと、あと5分しかないよ!!」

「えー、もう間に合わねぇー」


中田だけじゃない。向こうで寝てるクラスメートもこの時間まで帰る交通手段あるの?

起きる気配ないし。


「どうすんの?」

「んー…迎えに来てもらうわ」

そう言ってポケットをゴソゴソと探る中田。きっと携帯を探してるんだろう。


酔ってるからか何なのか、動きが遅い。

見てるこっちがイライラするくらいに。


「……ねぇ、携帯探してんの?」

「おー、でもないわ」

「何それ、どこで落としてきたの。」

「あっち?」

「…もー!探してくる!」

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