赤い月 終
腹に秋時の強烈な一撃。
景時はうさぎの上から蹴落とされた。
なんか…
扱いヒドくね?
鬼でも、痛ェモンは痛ェよ?
景時が膨れっ面で顔を上げると、秋時がうさぎの手を取って助け起こしていた。
「うさちゃん…
コイツ、心からバカだケド。
でも、ほんとイイヤツだから。
景時のコト、よろしくね?」
目尻に深い皺を刻んだ秋時が、赤い瞳を覗き込む。
「俺は…
なんだかんだで、こーなって嬉しいよ。
孫にまで先立たれる心配も、なくなったワケだし。
だが…」
そして今度は、琥珀の瞳を覗き込む。
「おまえは、キツいゾ?
出逢った人間全てを、見送る側になるんだ。」