赤い月 終

「うさちゃんさぁ、一回心が死んでンだってさ。」


「ナニ?ソレ。
どーゆーコト?」


白み始めた東の空を眺める景時を横目で睨みながら、薫が訊ねた。


「や、理由は教えてもらってねぇンだケド、たぶん…
『闇蝕』と『赤光』が関わってンだと思う。」


そう、やっと少しだけわかった。

うさぎの夢の住人は『月夜』。

これは直感だケド、夕闇の中でうさぎが呼んだ、優しい『そなた』もきっと『月夜』。

そして、もう一人の赤光も…

『闇蝕』
『闇に堕とした』
『貴様ら人間であろう』

断片的なキーワードしかないが、ソコから想像できるストーリーがもしも事実なら…

うさぎはどんな気持ちでココにいたんだろう。

どんな気持ちでヒトと接していたんだろう。

時に危ういと思えるほど、優しい心を持った彼女は‥‥‥

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