赤い月 終

薫は‥‥‥

薫の目も、景時同様赤くなっている。

彼も今、仕事に出ていないようだ。

直接そう聞いたわけではないが、隣の部屋の気配くらいなんとなくわかる。

おそらく、監視についているのだろう。

ナニかあった時のため…

即ち、景時の中の『赤光』が目覚めた時のため。

学園にいる間も、薫は景時を物言いたげに見つめ、目を逸らす。

そしてまた見つめ、目を逸らす。

恋か。

いつもなら、そんなコト言ってからかって、薫が怒って…

だが彼の気持ちを考えると、そんな冗談も言えなくなってしまった。

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