跪いて、Kiss
残暑厳しすぎる9月も終わり、朝晩が冷え込み始めた10月某日の朝8時過ぎ




なにやらワイワイ盛り上がる親友達…上から、オシャレ命★コテとツケマは必須アイテム、黒コン?もちろん予備も常備してますが何か?な、吉井 玲美(ヨシイレミ)と、見た目→美人・黒髪ストレート・色白・スレンダー、中身→ドS・女王様、なんてマニアック向けハイスペックな、加賀谷 千紗(カガヤチサ)と、フワフワの茶髪に大きな瞳、ウサギは寂しかったら死んじゃうの~なんて言いながら、ゲーセンで大笑いしながらガンシューティングゲームをする見た目と名前だけは可愛い桜木 桃花(サクラギモモカ)、プラス、巻き込まれ系の癖に順応しすぎ!いつの間にスクールライフを満喫してる狩野 秀人(カノウヒデヒト)の雑談に混じることなく机に突っ伏していたあたし、白鳥 雪乃(シラトリユキノ)は、これでもかってほど大きな溜め息をついていた。



なぜ?って?



えっ?それを訊く?訊いちゃう?そんなに知りたい??



それは…



「オイ!雪乃!」



「………」



「テメッ、なに先に学校行ってんだよ!昨日、起こしに来い、っつたろ!飯は?コーヒーは?俺様の制服は!!なんの為に部屋の鍵渡したと思ってんだ!!俺様の為だろ!!!昨日の今日で忘れんじゃねーよ!!」



「…しるか。ハゲ」



「テメッ!無理矢理キスすんぞ!」



「ぎゃぁぁぁぁぁー!!」



そう。この、見てくれだけは無駄に良い、俺サマ王子に四六時中、振り回されっぱなしだからである。

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