ドールハウス・ツインズ
四階の教室の窓から外を見ると
校庭の門から皆が叫んでいた
「我らの女王様ー…」
「女王様ー…」
「何なりとお申し付けをー…」

皆操られたかのように
私を「女王様」と呼ぶ…

なんで…?

「あら?願ったじゃない?」
「ひ…なた…」
「確かに願ったわよね?
世の中を、自分の思うままにしたいって」
「言ってない!願ってない!!
今すぐ帳消しにして頂戴!!!」

日向は私を睨んだ

「願ったよね…?」
「貴女がしつこかったから…!」
「私の所為にするつもり?
貴女は確かに願ったわ…
皆を思うがままにしたいと」

嘘…こんなはずじゃ…

「懺悔の時間は必要ないわ…」
「ひぃっ…」

窓に追い詰められた私は
そこから飛び降りた

四階から飛び降りたら
命なんて…ない…

「無駄にしないで頂戴…
貴女だけでどれ位の人形が
出来ると思っているの…?」

何を言ってるの?

< 112 / 135 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop