ドールハウス・ツインズ
「大丈夫?」
「あっ、触らない方がいいよ
 日向ちゃんの手汚れちゃうよ?」
日向ちゃんは、この間転校して来たばかり
カッコいい弟がいるんだけど
今日は一緒に居ないみたい

「うるさいわね!
 そもそも二対一なんて卑怯よ!」
「日向ちゃん…」

しょんぼりする陸君
いい気味…
私と別れるからよ

「日向ちゃん、ありがとう!」
「どう致しまして!」

手を差し出されたから
私は握る
だけど、その手は、何処か冷たくて
何処か気味の悪い手

失礼だと思ったけど

一瞬掴んで
離してしまった

「どうしたの?」
「ううん、ごめん静電気!」
「そう?」

曇った顔をする日向ちゃん
悪い事しちゃった
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