10年後も…〜song for you〜
「健…?ねぇ健?」
ノックしても、何も返事がない。
ね、寝てるだけだよね?
この胸騒ぎは気のせいだよね?
扉をゆっくりと開けてたら、
「なんだよ?まだねみーから、起こすなよ」
と、不機嫌そうに言う健の姿が…
そこには無かった。
部屋を見渡すと、言葉を失い某然と立ち尽くした。
そこには、健の姿も無く…
健の荷物もすべて無くなっていた。
ーガチャンッ!
指の力が無くなって、写真立てを足元に落とした音が鳴り響いた。