10年後も…〜song for you〜

「あ、はい。好きっす!」

「でも、俺は認めん!」

「へ?なんでっすか?」


思わず声が裏返ってしまった。


親父さんがニヤリと笑った。


「まぁ、どっかの馬の骨にあいつをやるくらいなら、お前がマシか!」


なんだよ、親バカかよ…。



言い損じゃん、俺…。



「なぁ、健」

がっくりしている俺に、さっきまで明るく話していた親父さんのトーンが落ちた。

「お前が本当にあいつを…真琴を好きなら、お前に託したいよ。お前なら俺も安心出来る」

「え?」


親父さんが真剣な顔で俺を見た。


「お前があいつを幸せにしてやってくれ」


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