10年後も…〜song for you〜
親父さん…?
親父さんの目がいつになく真剣で思わず目を逸らしてしまった。
そして、俺は思わず…
「はい」
と答えてしまっていた。
しばらく黙っていた親父さんは、体育祭の種目表を見て、
「お前、100メートル走出るのか?」
「え?あ、はい。出ます」
「そうか、なら一位をとれ!そしたら、お前を認める!」
そう言って親父さんは、またハハハと笑い出した。
「えー!なんすかそれ!」
俺も思わず笑ってしまった。
そして、内心では一位を取ることを誓った。
あいつは、俺が幸せにする!
でも、無情にも、結果は三位だった。