10年後も…〜song for you〜
何かの間違いに決まってる!
健もあたしと同じでただの貧血でしょ?
「放してっ!行くの!健じゃないもんっ!それを確かめなきゃっ!!」
ーバシッ!
制止を振り払って行こうとする私に、お母さんの平手打ちが飛んできた。
「しっかりしなさい!今は、真実を受け止めるの!」
叩かれた右頬の痛みが夢から現実に戻した。
お母さんも泣いている。
私の目からもまた涙が溢れ出てきた。
健の真実を知ったのは、私が倒れる2時間前だった。