10年後も…〜song for you〜



床に膝をつき、泣き崩れる真琴を見ると心が痛んだ。





ベッドから立ち上がり、真琴の前で俺も膝をついた。


すると、真琴は俺の肩を何度も何度も叩き始めた。


「どうしてー?ねぇ?…健…どうして教えてくれなかったの?なんでよ。なんでなの?ばかぁー…健のばかぁー」



真琴の涙の訴えに、張り詰めていた糸が切れた。





ーガシっ!






俺は真琴を強く強く…抱きしめた。




真琴は震えている。



そして、真琴の細い身体がさらに細く弱く感じる。





「…健…のばかぁ…」


真琴は俺の背中を叩きながら、腕の中で泣いている。


「ごめん…ごめんな…真琴」


何度も何度もそう繰り返した。



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