10年後も…〜song for you〜

離陸し、しばらくして健は疲れからか眠りについた。


健の寝顔を見つめると、顔がほころんでしまう。



眠る前に言ってくれた一言が嬉しくて仕方なかった。

『こうやって、手を繋いでくれてるとすげー安心する。俺って、どこまでも真琴に惚れてんだな…』



あたしだって、健に負けないくらい…



健が好き。




ほんの数カ月前までは、健はあたしにとって、ただの幼なじみだったのに…。



こんな気持ちになるなんて…



本当に自分でもびっくりだ。




「こんなものまで用意しちゃって、バカ健。旅行じゃないし…あたしは仕事だっつーの…」

私は、健が驚かせる為に被っていたキャップとサングラスを手にとり、健の寝顔を見つめて、ほころびながら小さく呟いた。








こうして、2時間半の空旅を終え無事に沖縄、那覇空港に到着した。


< 448 / 508 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop