【単連】MEETs JUNCTION(BL含)
自惚れでなければ、打ち明けてくれたのは『俺だから』だ。
こいつの事だ。今まで隠し事なんてして来なかった俺に黙っている事に嫌悪していたのだろう。
その表れに、言い訳を言うより先に謝ってくれた。
信頼していたとしても、その重さに比例して大事な事は言えないものだと思う。
信じていないとか、そんな安っぽいドラマみたいな単純な話ではないだろう、人間の感情というものは。
「……驚いたよな?」
「……、」
ヤスヒロが視線を落とす。
「………。」
打ち明けた事でだいぶ落ち着きを取り戻した彼は苦笑混じりに溜め息を零した。深く。
「なぁ、ヤス」
「……ん?」
「俺、知ってた気がする」
ヤスヒロの動きが止まる。
「……え?」
「よくわかんないけど、多分、ヒロを紹介してくれた時から。なんか、俺とは違う関係だなって感じは、してたし」
「………、」
「だから、なんていうか、むしろ納得。そりゃ、ちょっとは驚いたけど」
「マサヤ……、」
俺は焼きネギを口に放り込んで、止まっていた食事を再開させた。