恋の駆け引き
 遠藤さんに、メールを送った日の夜に、返事が返ってきた。
 

 それは、自己紹介と、質問に対する答えと私に対する質問という、初めてだからお互い簡単なメールのやりとりだった。
 

 メールの返事が返ってきた二日後、私は、遠藤さんの質問に対する答えと、メールを頻繁にするのが面倒だったのと、毎日のようにメールが来ても、迷惑だったので、二回目のメールで 

  「私マメなほうではないので、メール何日も返事書かないことがあるかもしれませんが、気にしないでください。」

           と書いた。
  
 
 その、メールの返事はすぐに返ってきた、そのメールには、

  「もっと気楽にメールしよう。」
    
           と書いてあった。


 私はただ単に、メールを書きたいときに送るから、返事が遅れると言いたかったのに、肩肘張ってメールを書いていると、遠藤さんに受け取られたことに、この人と合わないかもと思い始めた。


 メールもきっと長くは続かないと思ったので、携帯電話のアドレスに登録することもなく、遠藤さんへのメールは、返信で送ることにした。




 それから、何回もメールのやり取りをしても、ぜんぜん面白くなかった。


 メールだけだけど、遠藤さんにひとかけらも、魅力を感じなかった。


 この人は、きっと実際にあっても好きになることはないとも思い始めていた。
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