叫びたいのは、大好きな君への想いだけ。


「ただいまぁー」



帰宅。自転車を押しながら二人ならんでスーパーまで歩いた。


虫の鳴き声や夜空が雰囲気をつくってくれて、俺的にはそれだけですごく楽しかったし。


それにカートを押しながら二人で買い物もして、

もしも相沢と結婚したらこんな感じかなって思ったりもした。


……って、俺ってばまた変態みたいじゃん。


どんだけ好きなんだよ……。



「おかえりなさい。あら、可愛いわねぇ」



奥から叔母さんが顔を出す。
相沢はそれに気づくと俺の後ろで頭をペコリと下げた。



「いらっしゃい。今からお味噌汁つくるからゆっくりしてて」


『はい』


「あら……?」



声を出さずに口を動かすだけの相沢に首をかしげる叔母さんにしまったと思った。


さっきの電話で話しておくべきだった。



「なんかよくわからないけど、あがってて。ご馳走つくるから。あ、それから家にはちゃんと連絡すること。心配するからね」


< 167 / 322 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop