叫びたいのは、大好きな君への想いだけ。


……恋って、苦しいな。


大好きな人のことだけで一喜一憂して、翻弄されて、一生懸命で。


心が常に全力疾走しているような感じ。


だけど、それが、楽しい。


仁と教室に向かっていると向こうから相沢が歩いて来ていた。


俺に気づく相沢が微笑んだ。



「おはよう、相沢」


『おはよう』


「元気?」


『うんっ』



優花ちゃんが転入して来てから、声の出ない相沢との会話は久しぶり。


声が出ないぶん、会話も時間がかかる。


だから相沢の文字や口パクを待ってる俺の腕を優花ちゃんが強引に絡みとるといつも図書室やら勉強のこと、いろいろ聞かれて。


結局相沢の言葉に耳を傾けられていない。


聞けていないんだ。


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