叫びたいのは、大好きな君への想いだけ。
だけど、相沢の笑顔をどうしても見たいんだ。
出会った日の笑顔をもう一度見たい。
好きな子には笑っていて欲しい。
「なあ、仁……」
「ん?なんだい?」
「お前、相沢と仲良いよなぁ」
ザワザワした教室の中で、俺の心はただ相沢一色で。
相沢のことしか考えていなくて。
出会ったばかりの女の子にこんなに心を虜にされるなんて、俺は幸せものだと思う。
こんなに人を好きになれるって、きっと奇跡だ。
「なに?嫉妬?やだなぁ〜」
「ちげぇーよっ!お前なら相沢のこと、知ってるんじゃねぇーかと思っただけだ」
「ふぅーん……?」